まだ寒い1月の終わり頃、庭の片隅に冷たい小石混じりの土を押し上げて、小指の先位小さい、赤い花の芽を見つけました。

  • 芍薬の花の芽
  • 何色の花かしら?
  • 来年も咲かせたい

芍薬の花の芽

私がこの家に住むようになってから半年になり、勿論借家住まいですが広い庭があります。
この庭で小さな花の芽を見つけ、それはすぐに芍薬の芽である事がわかりました。

前の住人の方が、この花を植え大切に育てておられていた事がなんとなく想像できます。
私は花を見るのも育てるのも好きですが、何事も自分の思い付きのままですので,よく育てる事が出来るか自身はありません。でもこの芍薬の花が美しく咲いている姿が目に浮かび、大事に育ててみたいと心から思いました。

何色の花かしら?

芍薬は30本程の数迄に増えていました。
私は花の芽が枯れないよう、又少しでも大きくなってほしいので、芽にじゃまになる草を見つけては、引き抜きました。

花芽が小さい時は、そばに生えている草を取ろうとすると花の芽迄引き抜いてしまいそうになる。
花の芽の成長はゆっくりですけど草は大きくなるのが早く、それに加え、表面はひょろっとしていて、すぐに抜けそうに見えるけどしっかりと地面に根を張り、頑丈で、特に冬の草は取りにくいように感じられます。
それでも指先が痛いほど冷たかったですけど、花の咲く日を楽しみに根気強く草を取り続けました。

花茎が50センチ程にもなると、草はあまり生えなくなり、生えたとしても、指先にそれほど力を入れなくても取れてしまいます。これで草取りは1段落したかと思うとホッとしました。
芍薬の茎は気候が暖かくなるにつれ、伸び方が速くなり、そして、柔らかい葉が蕾を抱いて日に日に生まれて来て、まるでわが子を守り愛おしんでいるかのように繰り返され、そんな様子を見ていると生命の営みの神秘と不思議さを感じられる。
芍薬の葉が青々と勢い付き、そしてやさしい太陽の日差しをいっぱい浴びているのを見ると、なんだか頼もしくさえ感じられ、幸せな気持ちになれました。
つぼみも沢山ついていて、一重かしら、それとも二重かしら、花の色は白色、ピンク、思いは膨らみ、毎日が楽しみです。

※辞書によりますと、芍薬はボタン科で花言葉は恥じらいとかはにかみだそうです。原産地は中国、日本で、属名のバエオニア(シャクヤク)は薬草として使われたので、ギリシャ神話の医師Paeonの名に由来しているそうです。日当たりがよく水はけの良い場所を好み、寒さには強いですが、暑さにはやや弱い。増殖は株分けによる。と書いてあります。

来年も咲かせたい

芍薬のつぼみがほとんどの茎に付いています。つぼみが少し大きくなると、小さな蟻が下の方から列をなして登ってきて忙しそうに動いている。つぼみに指で触ってみるとべとっとして、少し甘い香りがしました。
この中の何個が大輪の花を咲かせる事が出きるのでしょうか。出来るだけ沢山咲いてほしいと願っています。
咲いたら来年も今年より増やしたいと思います。